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7月, 2020の投稿を表示しています

GitHub で一番古いコミットを辿る

git clone したレポジトリを開いて git log でも眺めれば済む話なんですが,ちょっとコードが気になったとき Web ブラウザから閲覧してて最初のコミットはいつか,なんて気になったときにいちいち clone はしたくない。 そういうときは次の手順で古いコミットが確認できます GitHub の該当プロジェクトのページから「Insights → Network」を開く 「Shift + ←」あるいは「Shift + h」で一番古いコミットまでカーソルを移動 グラフ上の該当ノードをクリック ただし,cVim のような Vim 互換のキーバインドをブラウザに導入する extension を入れてるとキーバインドがこっちに取られるので微妙に上手くいかないこともある。 追記 モバイル端末のひとはがんばってスクロールしてください(コミット歴のページで Older をタップしつづけるよりかはマシかもしれない)

IPv6 prefix と物理的な地理のカンケイ?

NTT が構築してきたインフラ網として,公衆電話網,地域 IP 網,そして NGN がある。 たとえば公衆電話では電話番号がそのままルーティングに活用されており,電話交換機の仕組みと市外局番・市内局番の関係を調べると実に面白い。 また,地域 IP 網によってブロードバンドが提供されるようになっても,効率性や合理性の観点から,ISP によっては PTR で逆引きすることによってある程度はグローバルアドレスから県ぐらいまでの特定は可能なようだ。これは,昔のフレッツ網は県間通信が制限されていたため,特定の県内網にしか出口を持たない ISP が居たり,あるいは全国でサーヴィスを提供する ISP であっても県内網ごとにネットワークの出口を設けていたためである。 さて,では NGN ではどうだろう。 NGN では IPv6 が割り振られ,近年は IPoE の利用によって NGN から払い出されるアドレスで直接インターネットに接続できるようになった。 このインターネットに接続できる IPv6 アドレスは,IANA から RIR(地域インターネットレジストリ)の APINC,NIR(国別インターネットレジストリ)の JPNIC,そして LIR(ローカルインターネットレジストリ)である指定事業者に払い出され,そこから ISP に払い出されることになっている。IPoE の VNE は指定事業者である。 https://www.nic.ad.jp/ja/ip/member/cidr-block-list.txt この VNE が管理する IPv6 プレフィックスは /30 である。このプレフィックスは NGN 内のサーバーに預けられており,払い出しや実際の割り振りの管理は NGN 内で実施されることになる。なので,ルーティングなどの合理性からいっても,地理的に近いユーザーは似たようなアドレスが払い出されるだろうということが想像できる。 実際に私の手元に降ってきている IPv6 プレフィックスはひかり電話契約有りなので /56 なので,そのような物理的な地理に基いたアドレス分けに利用できる長さは 56-30 = 26-bit ということになる。 さて,実際に IPv6 プレフィックスはどういう管理がなされているのか,実は判明しているらしい。 都道府県の識別は 2bit(

BBIX の IPv4 over IPv6 技術は 4rd/SAM ではありません

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IPoE と IPv4 over IPv6 現在,インターネット接続性のある VNE が持っている IPv6 を,トンネリングせず NGN から直接払い出してもらう IPoE(ネイティブ方式)がにわかに普及している。 当初 NGN に接続している VNE も BBIX,JPNE,MF の三社だけに制限されていたが,現在は NNTCom や Biglobe,ASAHInet など増加している ところで,これら VNE がそれぞれ独自に提供している,IPv4 パケットを IPv6 上にカプセル化することによって IPv4 接続性を確保する方式として,4rd/SAM (RFC7600), MAP-E (RFC7597), DS-Lite (RFC6333) があると言われている。 MAP-E と DS-Lite については,JPNE と MF(ならびに MF 主要株主の IIJ)からそれぞれ技術詳細も出ており,確実にその方式を利用していることは明らかである。これらの方式については次を参照されたい。 あきみちさんが書いた『徹底解説v6プラス』 https://www.jpne.co.jp/ebooks/v6plus-ebook.pdf IIJ の技術ブログ「てくろぐ」 https://techlog.iij.ad.jp/archives/1879 とくに,MAP-E は JPNE 以外の VNE も多く利用しており,おそらくフレッツ網で使える IPv4 over IPv6 で一番多い手法なのではないだろうか。 ということで今回の本題は,「BBIX は本当に 4rd/SAM を利用しているのか」です。 4rd/SAM 出典: https://www.ietf.org/proceedings/83/slides/slides-83-softwire-10.pdf 上記の図のように,4rd/SAM は 6rd がやることの逆のヴァージョンとして生まれ,MAP-E の前身となっている。そしてどうやら RFC7600 は草稿のまま放棄されているようだ。なので,4rd も MAP-E 同様に A+P (Address + Port) の 48-bit を IPv6 アドレスに埋め込んで stateless に IPv6 へ変換する,ISP 側ではなく CPE