近年のTeXLiveでAdobe14書体を使う+日本語フォント埋め込み

Adobe書体の埋め込み

ちょっと前の情報だと,dvipdfmx -f dlbase14.map foo.dvi などとすれば良いとある.
しかし,最近は dlbase14.map はない.

また,usr/share/texmf-dist/dvipdfmx/dvipdfmx.cfgには
f pdftex.map
という項目があり,pdftex.mapupdmap-sys の結果の pdftex_dl14.map のコピーだった.
だが,デフォルトで,
\renewcommand{\rmdefault}{ptm}
\renewcommand{\sfdefault}{phv}
\renewcommand{\ttdefault}{pcr}
としても,実際に PDF に埋め込まれるのは URW のクローンフォントである.
本当に Times とかを埋め込むには,
# updmap-sys --setoption LW35 ADOBEkb
などとすると,/var/lib/texmf/fonts/map/pdftex/pdftex_dl14.map が書き換えられた.
べつに /usr/share/texmf-dist 以下とか見てなくて,/var/lib/texmf-dist のほうを見てる事にしばらく気がつかず.


日本語フォント埋め込み

デフォルトだと日本語フォントが埋め込まれなくて悲しくなる.というか読み辛い.
次のコマンドでプリセットのフォントマップをつかってくれる.
# kanji-config-updmap-sys auto
大抵の環境で ipa.map を使われると思う.指定できるのは次
hiragino, hiragino-pron, hiragino-elcapitan, hiragino-elcapitan-pron, morisawa, morisawa-pr6n, kozuka, kozuka-pr6n, ipaex, ipa, ms, yu-osx, yu-win, yu-win10
例えば Windows 10 で游書体を使いたいとかなら
C:\Windows\System32> kanji-config-updmap-sys yu-win10
とかすればいい感じにやってくれるはず.試してないけど.

とか書いておきながら,次の TeXLive 2016 ではデフォルトで IPA フォント埋め込みにしてくれるっぽいので知らなくてもいいかもしれない.

P.S.
https://gist.github.com/orumin/235888076da7932cd21e9b1f525d0ff9
 Adobe 14書体をごにょるやつ,ライセンス的にダメっぽいけど.