ディストリビューション/パッケージマネージャ Advent Calender 25+1日目の記事です.
最終日なのにておくれましたが、神は寛大なので赦してくれるとおもいます.
さて、みなさんディストリビューションと言うと、Linuxばかりです.
たしかにカーネルだけを開発するLinuxと違いユーザーランドも作るBSD系は
ディストリビューションがあまりないです.
しかし、FreeBSDにいくつかディストリビューションがあるのはご存知でしょうか
Debian GNU/kFreeBSD
Gentoo BSD
ArchBSD
PC-BSD
上3つは、みなさんもどこかで目にした名前だとおもいます.
特に上2つ、DebianとGentooは本家がカーネルだけをBSDに挿し替えたプロジェクトとしてやっています.
FreeBSDのカーネルと同時に開発されてるユーザーランドのツール郡は、それをパッケージ化していますが、
その他追加としてインストールするパッケージはLinux同様それぞれのチームが保守管理しています.
しかし、FreeBSDはPortsで独自にパッチを当てていることが多く、普通にビルドしようとしてもコケることが多いです(ビルドシステムを提供するGentooはBSDで使うと割と悲惨です)
しかし、下二つ(ArchBSDとPC-BSD)はPortsからビルドしパッケージ化しているため、
比較的多くのパッケージが容易に使用できます.
ArchBSDはArchチームは関係なく、Archファンがやってるプロジェクトで、
今年の始めに*.isoなインストールメディアがリリースされた新しいプロジェクトです.
最初は全くパッケージがありませんでしたが最近はGnome等のパッケージも用意されています.
pacmanが使えるFreeBSDという感じなので、pacman以外のメリットはあんまりないかもしれません.
そして、最後に上げたPC-BSD、これを特に今回は紹介します
PC-BSDは、他3つと違い、純粋にFreeBSDのためだけのディストリビューションです.
Linux向けディストリビューションの派生とかじゃありません.
プロジェクトは2005年から始まっていますが2006年にiXsystemsが買収し、
現在もiXsystems社の元開発が行われています.
Debian、Gentoo、Arch どれもLinuxでもXが最初からなかったり、インストーラーが付属してない
といった"硬派"なディストリビューションです.
FreeBSD自体、Xは後に手動でインストールせねばなりません.
PC-BSDはそれらと一線を画す"軟派"なディストリビューションで、
GUIのインストーラが付いている上にデフォルトでXがインストールされます
また、インストール時にデスクトップ環境を選択することができます(デフォルトはKDE)
そして、これまたBSDらしくはないのですが、
AppCafeというGUIのパッケージマネージャまで付いています.
おそらく、この時点でも、「おや、BSDとはいってもかなり簡単そうだ」とおもっていただけるでしょう.
さらに最近のことですが、PC-BSDが以前から使用していた*.pbi形式の独自パッケージを止めて
FreeBSD 10から正式採用されるpkg(8)の形式のパッケージに変更しました.
パッケージはPC-BSDがFreeBSDのものとは別に管理しているサーバーからインストールしますが、以前のPC-BSDと違い本家と互換性があります
(pkg(8)についてはこの同アドベントカレンダー8日目の拙著記事を参考にしてください)
もう一点、最近のこととしては、PC-BSDがローリングリリースモデルを採用しました.
ArchやGentooで採用されているモデルで、ディストリビューションがバージョンを持たず、
カーネル含むコアシステムや、各種ソフトウェア、それら全てをパッケージマネージャが
管理して、常に最新にするモデルです.
PC-BSDの概説は以上ですが、ここで記事タイトル通り、ちょっとした主張をしたいとおもいます.
情報技術を学ぶのに、*nix OSを勉強しよう、Ubuntuがラクだよ!というのを見かけることは多いです.
しかし、たとえばwebデザインを学ぶにはAdobeのソフトウェアが使え、コードもブラウザが動作すれば十分だったりしてWindowsやMacで良かったりします.
そうでなくとも、近年はMacがBSDベースだったりしてちょっとしたコマンドの学習に良いかもしれません.
Ubuntuやその派生(たとえばMint)がよくインストールの簡易な*nix入門向けディストリビューションとしてよく紹介されますがそもそも極端にGUI化が進んで独自要素の強いUbuntu派生が初学者に向くのでしょうか.
そこで、インストールが簡易で、安定し、歴史的にもUNIXらしいUNIXライクなOSとして、
PC-BSDを使うという選択はどうでしょうか.
なにもLinuxばかりがUNIXライクOSではありません.
仮想環境にインストールするにも悪くないOSだと考えるのですが、どうでしょうか
記事は以上です
最終日なのにておくれましたが、神は寛大なので赦してくれるとおもいます.
さて、みなさんディストリビューションと言うと、Linuxばかりです.
たしかにカーネルだけを開発するLinuxと違いユーザーランドも作るBSD系は
ディストリビューションがあまりないです.
しかし、FreeBSDにいくつかディストリビューションがあるのはご存知でしょうか
Debian GNU/kFreeBSD
Gentoo BSD
ArchBSD
PC-BSD
上3つは、みなさんもどこかで目にした名前だとおもいます.
特に上2つ、DebianとGentooは本家がカーネルだけをBSDに挿し替えたプロジェクトとしてやっています.
FreeBSDのカーネルと同時に開発されてるユーザーランドのツール郡は、それをパッケージ化していますが、
その他追加としてインストールするパッケージはLinux同様それぞれのチームが保守管理しています.
しかし、FreeBSDはPortsで独自にパッチを当てていることが多く、普通にビルドしようとしてもコケることが多いです(ビルドシステムを提供するGentooはBSDで使うと割と悲惨です)
しかし、下二つ(ArchBSDとPC-BSD)はPortsからビルドしパッケージ化しているため、
比較的多くのパッケージが容易に使用できます.
ArchBSDはArchチームは関係なく、Archファンがやってるプロジェクトで、
今年の始めに*.isoなインストールメディアがリリースされた新しいプロジェクトです.
最初は全くパッケージがありませんでしたが最近はGnome等のパッケージも用意されています.
pacmanが使えるFreeBSDという感じなので、pacman以外のメリットはあんまりないかもしれません.
そして、最後に上げたPC-BSD、これを特に今回は紹介します
PC-BSDは、他3つと違い、純粋にFreeBSDのためだけのディストリビューションです.
Linux向けディストリビューションの派生とかじゃありません.
プロジェクトは2005年から始まっていますが2006年にiXsystemsが買収し、
現在もiXsystems社の元開発が行われています.
Debian、Gentoo、Arch どれもLinuxでもXが最初からなかったり、インストーラーが付属してない
といった"硬派"なディストリビューションです.
FreeBSD自体、Xは後に手動でインストールせねばなりません.
PC-BSDはそれらと一線を画す"軟派"なディストリビューションで、
GUIのインストーラが付いている上にデフォルトでXがインストールされます
また、インストール時にデスクトップ環境を選択することができます(デフォルトはKDE)
そして、これまたBSDらしくはないのですが、
AppCafeというGUIのパッケージマネージャまで付いています.
おそらく、この時点でも、「おや、BSDとはいってもかなり簡単そうだ」とおもっていただけるでしょう.
さらに最近のことですが、PC-BSDが以前から使用していた*.pbi形式の独自パッケージを止めて
FreeBSD 10から正式採用されるpkg(8)の形式のパッケージに変更しました.
パッケージはPC-BSDがFreeBSDのものとは別に管理しているサーバーからインストールしますが、以前のPC-BSDと違い本家と互換性があります
(pkg(8)についてはこの同アドベントカレンダー8日目の拙著記事を参考にしてください)
もう一点、最近のこととしては、PC-BSDがローリングリリースモデルを採用しました.
ArchやGentooで採用されているモデルで、ディストリビューションがバージョンを持たず、
カーネル含むコアシステムや、各種ソフトウェア、それら全てをパッケージマネージャが
管理して、常に最新にするモデルです.
PC-BSDの概説は以上ですが、ここで記事タイトル通り、ちょっとした主張をしたいとおもいます.
情報技術を学ぶのに、*nix OSを勉強しよう、Ubuntuがラクだよ!というのを見かけることは多いです.
しかし、たとえばwebデザインを学ぶにはAdobeのソフトウェアが使え、コードもブラウザが動作すれば十分だったりしてWindowsやMacで良かったりします.
そうでなくとも、近年はMacがBSDベースだったりしてちょっとしたコマンドの学習に良いかもしれません.
Ubuntuやその派生(たとえばMint)がよくインストールの簡易な*nix入門向けディストリビューションとしてよく紹介されますがそもそも極端にGUI化が進んで独自要素の強いUbuntu派生が初学者に向くのでしょうか.
そこで、インストールが簡易で、安定し、歴史的にもUNIXらしいUNIXライクなOSとして、
PC-BSDを使うという選択はどうでしょうか.
なにもLinuxばかりがUNIXライクOSではありません.
仮想環境にインストールするにも悪くないOSだと考えるのですが、どうでしょうか
記事は以上です